RACING
ROUND4 TOKACHI-INTERNATIONAL SPEEDWAY
7月20日-21日(日-月曜日)天候 曇一時雨 路面 ドライ
超過酷な24時間耐久レースを戦い抜き4位入賞!

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今年も夏の風物詩「十勝24時間レース」の季節がやってきた。

1994年の第1回開催から15回目を数えるに至った国内唯一の24時間耐久レースは、今年もスーパー耐久シリーズの一戦として開催。全7戦の折り返し点となる第4戦に組み込まれ、まさにシリーズタイトル争いの天王山と言える位置づけになる。


ST-2クラスでシリーズランキングのトップを快走する「オーリンズ・ランサーEVO」にとっては、エボリューション?のデビューイヤーをチャンピオンで飾るためにも絶対に落とせない一戦。今回はレギュラードライバーの中谷明彦/木下隆之両選手に、これまでの十勝でも何度も良い働きをしてくれている桂伸一選手と菊地靖選手を助っ人に迎えた。

今回の一戦、参加台数は十勝24時間レースオリジナルのクラスも合わせて28台。うちST-2クラスは6台、2台のエボリューションXと4台のエボリューションIX、ランサー同士の激戦区となる。


「オーリンズ・ランサーEVO」は第2戦の仙台で優勝するなどデビューイヤーながら堂々の実績を重ねてきている。しかし十勝24時間という長丁場の戦いともなると、これまでの参戦で豊富なデータが蓄積されているエボリューションIX勢に分が有るのも事実。
私たちも開幕三戦で得られたものや、十勝入りしてから練習走行で確認できたデータを最大限に活用して戦術を組み立てていくが、一般論的にはハンディを背負った状態であることは間違いない。

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事実、金曜日の練習走行から決勝スタート日の午前中に行なわれたフリー走行まで、常に好調なタイムをマークし続けてきたのは20号車のランサーエボリューションIX。しかし「オーリンズ・ランサーEVO」もポジション的にはクラストップを譲ったものの、全く遜色ないベストタイムを刻み続けてきた。決勝レースの勝負の行方は、スーパー耐久をつぶさに見てきている熱心なファンの皆さんにとっても、予想するのは非常に難しい状況であったと言えるのではないだろうか。

7月20日、フリー走行、ピットウォークと時間はすぎて、時計の針はいよいよ午後3時を指した。残念ながらすっきりとした青空の下ではなかったが、28台のマシンが高らかにエギゾーストノートを十勝平野の大地に轟かせて、86、400秒の長く過酷な戦いが今年も幕を開けた。

スタート直後から24時間耐久とは思えない激しいトップ争いを20号車ランサーと演じて観衆を沸かせた「オーリンズ・ランサーEVO」。16時を過ぎた時点でST-2クラス勢では最初に一回目のピットイン、ドライバーはスタートを努めた中谷選手のままで燃料補給とフロントタイヤ交換を行なってコースに復帰した。

その後ST-2クラス勢が続々とピットイン、2スティント目の戦いに突入した。
しかし16時30分、つい先程ピットを離れたばかりの「オーリンズ・ランサーEVO ?」は右のフロントホイール付近から白煙を上げながら緊急ピットイン、マシンをガレージに入れてしまう。
原因はフロント右のハブボルト破損、急遽ハブ交換を行い15分ほどの作業時間を経てマシンを再びコースへと送り出した。

2時間を過ぎた時点では総合6番手の20号車ランサーがクラストップ、「オーリンズ・ランサーEVO」は7周遅れの総合25番手、クラス5位のポジションから挽回を図っていた。

 

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日没近くには雨もコースを若干濡らしたが、タイヤをレインに交換するまでは至らず。三菱ランサー・エボリューションXは持ち前のS-AWCなど卓越した電子制御技術もパフォーマンスを発揮して着々と周回を重ねていく。
幸いに雨は強まることなく戦いは19時からナイトセッションへと突入。ちょうどこのタイミングではセーフティカーが導入されたが、タイミングを見逃さずピットイン、引き続き挽回を図る。

しかしレースが4分の1以上、6時間半を経過した21時29分に再びトラブルが「オーリンズ・ランサーEVO」に襲いかかり緊急ピットイン。メカニックが迅速にトラブル箇所を特定、マイナートラブルをパーツ交換で対処して最短のロスタイムに留めて戦線にマシンを復帰させた。このころ、ST-2クラス勢は次々と魔物に襲われ、ほぼ同じタイミングで20号車ランサーや6号車ランサーといった上位を走っていたエボリューションIX勢もマシンをガレージに入れるなどした。

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その後、深夜帯にかけては比較的淡々と周回を重ねていく「オーリンズ・ランサーEVO」。
日付が変わって21日になり、レースが折り返しを迎えた午前3時の時点ではクラストップは6号車ランサーで総合6番手、「オーリンズ・ランサーEVO」はクラス4位/総合13番手のポジションで6号車の8周遅れである。

これまでに、ライバル勢ではトランスミッションなど深刻なトラブルに見舞われて大がかりな修復作業を強いられるチームもあったが、「オーリンズ・ランサーEVO」はマイナートラブルでトップからは遅れを取ってしまったもの、エンジンやミッションなど主要部位は快調そのもの、時折雨が降るようなコンディションであるが着実にポジションを挽回している。

午前4時をすぎて、漆黒から青みがかったものへと東の空が変化していく。
残念ながら燦々と輝く日の出を拝むことは出来なかったものの、いよいよ夜明けを迎えて戦いは佳境へと入っていく。

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12時間経過直後には他クラスで火災に見舞われる車両が発生、セーフティカー導入となった。もちろんこのタイミングも捕らえて「オーリンズ・ランサーEVO」もルーティンピットイン、状況に応じてフレキシブルに戦略を展開できるチームの高い総合力を見せつける。

しかし、午前7時を過ぎたタイミングで「オーリンズ・ランサーEVO X」がコースサイドに突然マシンを停めてしまった。エンジンがかからないということでオフィシャルが現場に向かったが、少々マシンが止まっている位置が悪く、レスキュー作業には時間を要してしまった。

ようやくオフィシャルの手によってパドックの「リペアエリア」に運ばれてきた「オーリンズ・ランサーEVO X」、早速メカニックがマシンを取り囲んで、まずはトラブル箇所の特定にかかる。
症状はエンジンストールと再始動出来ないこと、順番に考えられる箇所をチェックしていくと、なんと10アンペアのヒューズがひとつ切れていることが判明。

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即座にヒューズを交換すると4B11型エンジンは、再び息を吹き返した。
再び過電流によってヒューズが切れるようなこともなさそうなので早々にコースへと復帰、何事も無かったかのように「オーリンズ・ランサーEVO」は猛追撃を再開した。



午前9時、残り6時間の時点で「オーリンズ・ランサーEVO」はクラス4位/総合16番手。クラストップの37号車ランサーからは24周遅れであった。

残り4分の1、とは言ってもシリーズで2番目に長い富士スピードウェイでの4時間耐久よりも長い時間を戦った先で待つチェッカードフラッグ。しかも既にマシンは18時間を戦い、2000km以上を走破している。
この先はマシンをさらに労りながら、確実にチェッカーまで導くことがチームの一人一人に求められる。

チェッカーまでの6時間、トラブルに見舞われて、それまでに築き上げたポジションを大きく落とすマシンも現れたりしたが、「オーリンズ・ランサーEVO」は至って快調に周回を重ねていく。
4人のドライバーも表彰台を目指しての力走を続けていくが、前を行く6号車ランサーも幾多のトラブルを乗り越えて今は順調に周回を重ねている。

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結果、残念ながら表彰台には届かなかったものの「オーリンズ・ランサーEVO」は第15回十勝24時間レースをクラス4位でフィニッシュ。
貴重なシリーズポイントも獲得して、タイトル争いではランキングトップの座を守りきって後半戦に臨むこととなった。

今年サーキットフィールドにデビューした三菱ランサーエボリューションXにとって、試金石のひとつと言われていた「十勝24時間レース」。
惜しくもマイナートラブルの発生に苦しめられたものの、エンジンやトランスミッション本体といった主要な部分は24時間の過酷な戦いを難なく走りきった。また、一時的には雨がうっすらとコース上を濡らすようなコンディションにもなったが、S-AWCを中心とした卓越の電子制御も功を奏してスリックタイヤのままで好ラップを刻み続けた「オーリンズ・ランサーEVO」。

三菱ランサーエボリューションXの基本性能が如何に優れているのかも大いにアピールした十勝24時間レースとなった。

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